メールを利用したディスインフォメーションキャンペーンが、標的の国家の国民に深刻な影響を与える可能性があることが明らかになりました。
多くのサイバー脅威のインテリジェンスはIT関連のコミュニティから収集されており、通常はフィッシング、ランサムウェア、マルウェアなどの技術的な影響のみに焦点が当てられています。しかし、ディスインフォメーションキャンペーンを分析した結果、これらのキャンペーンによって、最悪の場合は死亡事件までも引き起こされる可能性があることが判明しました。これは驚くべき事実であり、あらゆる人々にディスインフォメーションの脅威を周知することの重要性が浮き彫りになりました。
アフリカ戦略研究センターは「アフリカ諸国におけるディスインフォメーションの急増」という報告書を新たに発表しました。この報告書によれば、ディスインフォメーションキャンペーンの状況は以下のとおりです。
- アフリカの39か国がディスインフォメーションキャンペーンの標的となった。
- ディスインフォメーションの対象となった国の半数が3回以上攻撃を受けており、2022年の7カ国から２０カ国へと増加した。
- ディスインフォメーションの60%は国家が支援しており、ロシア、中国、アラブ首長国連邦（UAE）、サウジアラビア、カタールが主な支援国であった。
以下の画像は、アフリカ諸国におけるディスインフォメーションの状況を視覚化したものです。
この報告書では、これらの攻撃がもたらす深刻な影響について詳しく掘り下げています。
「ディスインフォメーションの実行範囲とその国家の政情不安には強い関連性があります。ディスインフォメーションキャンペーンは致命的な暴力事件を引き起こし、軍事クーデターを促進および正当化し、国民を脅して沈黙させ、汚職と搾取を隠すために機能してきました。結果として、標的となったアフリカの国民は権利と自由、そして国家の安全を奪われています。」
国家が支援するディスインフォメーションは陰謀論や都市伝説ではなく現実の問題です。現在、各国が、特に生成AIによるディープフェイクを活用したディスインフォメーションの対策を協議しています。
この報告書では、国家が支援するディスインフォーメーションキャンペーンが、アフリカ人の権利や権利、自由を奪っていると述べています。企業や組織だけでなく個人も、社会を不安定にさせないためにも、ディスインフォメーションという情報工作を現実のものと理解し、惑わされないようにする知識を身につける必要があります。
KnowBe4のセキュリティ意識向上トレーニングは、従業員のセキュリティ意識を高め、日々求められるセキュリティ上の判断に従業員一人ひとりが的確な意志決定を下すことを可能にします。世界の6万5千社を超える企業や団体がKnowBe4を採用して、防御の最終ラインとして「人」による防御壁を構築して、セキュリティカルチャーの形成につなげています。
原典：Stu Sjouwerman著 2024年4月12日発信 https://blog.knowbe4.com/state-sponsored-disinformation-campaigns-targeting-africa-drives-instability
