
個人情報の収集・共有が日常の一部となった今、私たちは「データを預かる側」と「共有する側」の両面で、データを守る力を見直し、強化していく必要があります。
組織には強固なデータ保護戦略が求められます。従業員にも、個人情報を入力や共有する場面で、より慎重な判断(デジタル・マインドフルネス)が必要です。公開する情報を必要最小限に抑えることが、サイバー攻撃や侵害のリスクを減らす最も効果的な手段となります。
データプライバシーは、継続的に見直すべき取り組みであり、年に一度の形式的な対応で済むものではありません。ヒューマンリスクを管理し、収集するデータを最小限に抑えることは、現代のセキュリティ戦略の中核となります。
同時に、従業員一人ひとりも日々の習慣を見直す必要があります。必要以上に共有せず、提供先と範囲を選ぶ。こうした小さな行動の積み重ねが、個人情報を守ることにつながります。無理のない範囲で続けるほうが、一度に大きく変えるよりも長続きし、効果も出やすくなります。
データプライバシー週間に合わせ、KnowBe4のCISOアドバイザーは、組織と個人の双方が「データの主導権」を握るための実践的なアドバイスを提示しています。
組織へのアドバイス
- データの「持たない」選択(データ最小化): 最も安全なデータは、保持していないデータです。機密データを定期的に棚卸しし、不要なものは速やかに削除してください。業務上不可欠な情報のみ保持することで、組織が負う責任とリスクを軽減できます
データの「ライフサイクル」を把握する: どのデータを、なぜ収集し、どこへ流れ、誰がアクセスし、いつ消去されるのか。このライフサイクルの全体像を整理しておきましょう。また、保持する必要があるデータは、匿名化を徹底してください - 「人」への投資: 従業員がソーシャルエンジニアリングの手口やフィッシングの兆候、最新の脅威を見抜けるよう、実務に即したトレーニングを提供してください。ヒューマンリスクの低減こそが、最大の防御となります
- 説明の明確化と法規制への対応: 収集目的や共有先を、顧客に分かりやすい言葉でプライバシーポリシーに明記してください。GDPRや個人情報保護法など、関連する規制への準拠状況を改めて精査しましょう
- 防御を強化する: データの転送時および保存時の暗号化を徹底してください。また、万が一の侵害に備え、インシデント対応計画を定期的にテストし、常に最新の状態に保つことが重要です
個人へのアドバイス
- 送信する前に立ち止まる: アプリやWebサイトに情報を入力する前に、一呼吸置いて自問してください。「この情報は本当に必要か?」「これが漏えいしたとき、自分にどんな影響があるか?」その一瞬の判断が、あなたを守ります
- パスワードを強化する: パスワードマネージャーを活用し、アカウントごとに固有の強力なパスワードを設定してください。特にメールや銀行、SNSなど重要なアカウントでは、多要素認証(MFA)を有効にしてください
- デジタル断捨離: 使っていないアカウントやアプリは、リスクの入り口になります。定期的に整理し、不要な権限付与は取り消してください。SNSのプライバシー設定を見直し、要なトラッキングや広告は拒否設定(オプトアウト)を行うことも有効です
- 情報を出しすぎない:一度インターネットに出た情報は、完全に消去することは困難です。フォームへの入力は必須項目のみにとどめ、必要以上の個人情報を公開しないよう意識してください
- デジタル・フットプリントを確認する: 検索エンジンで自分の名前を検索し、意図せず個人情報が公開されていないか確認しましょう。トラッキングをブロックするブラウザ拡張機能や、プライバシー重視のブラウザの利用も検討してください
データプライバシー週間は、先手の対策と継続的な警戒が有効な防御であることを再確認する機会です。KnowBe4は、データプライバシーを「コンプライアンス対応のタスク」ではなく、組織の運用と従業員の安全を支える重要な柱として捉えることを推奨しています。
原典:KnowBe4 Team著 2026年1月28日発信 https://blog.knowbe4.com/knowbe4-urges-action-take-control-of-your-data-this-data-privacy-week