8月1日のWorld Wide Web Day (WWWの日)は、ウェブがもたらしてきた可能性を改めて振り返るのにふさわしい日です。インターネットは、私たちの働き方を大きく変えました。リモートワークが当たり前になり、以前なら導入に何か月もかかっていたツールも、いまはSaaSで数日あれば使い始められます。また、ドキュメントやチャット、ホワイトボード、タスク管理ツールを使えば、離れた場所にいても一緒に作業を進められます。
しかし、この便利さは、新たなリスクも生み出しました。それが「シャドーIT」です。シャドーITとは、従業員が業務をより楽に進めるために、あるいは承認されたツールでは「遅い」「使いにくい」と感じたために、自ら契約し、利用してしまう非承認のWebアプリやクラウドサービスを指します。
シャドーITは、悪意があって行われるものではありません。多くの場合、その原因は、業務を早く進めたい思い、締め切りに追われるプレッシャー、そして承認プロセスにまつわる煩わしさにあります。
仕事に追われていると、人は「一番早く結果にたどり着ける方法」を探すものです。そして、Webはそれを簡単にかなえてしまいます。
一方で、セキュリティのガバナンスは、審査・承認・導入・研修と、どうしても時間のかかるプロセスです。このスピードの差が、シャドーITを生みます。会社が必要なものをすぐに用意できなければ、従業員は自分で外部から調達してしまいます。
シャドーITが広がるもう一つの理由は、業務が相互につながっている点にあります。ある部署がツールを使い始めると、「あそこが使ってるなら大丈夫だろう」と、別の部署も続きます。こうして、いつの間にか組織全体にシャドーAIが広がっていきます。
データやアクセス経路が増え続ける環境では、シャドーITは特に大きなリスクとなります。主な懸念点は次のとおりです。
シャドーITを「取り締まればよい」とだけ考えていると、うまくいきません。従業員は、隠れて使い続けるか、別の抜け道を探すだけです。目指すべきは、安全な代替手段を「速く、使いやすく、しっかりサポートされている」状態にして、そもそも外部に頼る理由を減らすこと。そして同時に、何が使われているかを可視化し、担当部署が早い段階で対処できるようにすることです。
実効性のある戦略は、通常、次の3つの優先事項をかみ合わせています。
シャドーITは、可視化した上、従業員が回り道をする必要を感じないほどの代替手段を用意できるようになったとき、初めて解消に向かいます。まずは、このチェックリストから始めてみてください。
World Wide Web Dayを機に、シャドーITを正体のわからないものから、きちんと把握して管理できる状態へと変えることを目指しましょう。そうすれば、ウェブはこれからも、組織のリスクを増やすことなく、リモートワークやコラボレーションを支え続けてくれます。
原典:Kawin Boonyapredee著 2026年8月3日発信 https://blog.knowbe4.com/shadow-it-interconnected-web