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【Signal利用者は要注意】ロシアの脅威アクター、不正QRコードでSignalアカウントを狙う

作成者: TOKYO, JP|Mar 19, 2025 12:00:00 AM

Google Threat Intelligence グループ(GTIG)の調査によると、複数のロシア政府系脅威アクターが、QRコードを使用したフィッシング攻撃(Quishing)でSignalアカウントを狙っていることが判明しました。

攻撃者により作成されたQRコードは、Signalの‘リンク済みデバイス’機能を使い、アカウントへの不正アクセスを可能にします。

リサーチャーは、攻撃手法に関して次のように説明しています。「ロシア系攻撃者によるSignalアカウント侵害の試みの中で、最も使用されている手法は、複数のデバイスで同時にSignalを使用できる’リンク済みデバイス’ という正式機能を悪用するものです。デバイスを追加するには、QRコードのスキャンが必要なため、攻撃者はこれに合わせ、悪意のあるQRコードを作成しています。攻撃者が作成したQRコードをスキャンすると、被害者のアカウントが攻撃者の管理下にあるSignalインスタンスに連結されてしまいます。攻撃が成功すると、以降のメッセージが被害者と攻撃者の両方にリアルタイムで同時配信され、デバイス全体を侵害することなく、被害者の会話を監視する持続的な手段となります。」

これらのフィッシング攻撃は現在、ウクライナ戦争関係者を標的としていますが、今後、他の攻撃者も同じ手法を採用し、世界中のユーザーを狙う可能性が高いとGoogleは警告しています。

リサーチャーは次のように述べています。「軍関係者、政治家、ジャーナリスト、活動家、など、監視やスパイ活動の標的となる人たちの間でSignalが人気であることから、様々な機密情報の搾取を狙う攻撃者にとってSignalは大きな標的となっています。さらに広く見ると、この脅威はWhatsAppやTelegramなどの他の人気メッセージングアプリケーションにも及んでおり、ロシア系攻撃グループは同様の手法を使用してこれらのアプリケーションも積極的に狙っています。」

Googleはこれらのアプリケーション利用者に次のように呼びかけています。「ソフトウェアの更新、グループへの招待など、正当に見える通知で、即座の対応を促すQRコードやウェブリソースには注意を払う必要があります。」

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詳細については、Googleの記事を参照してください。

原典:Stu Sjouwerman著 2025年2月25日発信 https://blog.knowbe4.com/warning-russian-threat-actors-are-targeting-signal-accounts-with-malicious-qr-codes