Apple発の招待メールが落とし穴に?iCloudカレンダー悪用の新手口

TOKYO, JP | 2025年10月8日

sharkphone

BleepingComputerは、攻撃者がiCloudカレンダーの招待機能を悪用し、PayPalの通知を装ったフィッシングメッセージを送信していると報じています。この攻撃の特徴は、Appleのインフラから配信されるため、セキュリティフィルタを回避しやすい点です。

BleepingComputerは次のように説明しています。「このメールはiCloudカレンダーの招待で、攻撃者はNotes欄にフィッシング文面を記載し、自分たちが管理するMicrosoft 365のメールアドレスを招待しています。iCloudカレンダーでイベントを作成して外部を招待すると、Appleのサーバー(email.apple.com)から、カレンダー所有者名と『noreply@email[.]apple[.]com』という差出人でメール招待が送られます。」

メールの本文は、受信者のPayPalアカウントで600ドル相当の請求があったと伝え、キャンセルしたい場合は記載の電話番号に連絡するよう促します。メッセージには次のように記載されています。

「お客様のPayPalアカウントに599.00ドルの請求が行われました。今回のお支払いの受領を確認しています。この支払いについて相談や変更を希望される場合は、[電話番号]のサポートまでご連絡ください。キャンセルは同番号まで。」

受信者が電話をかけると、攻撃者は認証情報の提示を求めたり、リモートアクセスツールのインストールを誘導して端末の制御を得ようとします。

BleepingComputerは次のように述べています。「フィッシングの“餌”そのものは特段目新しいものではありませんが、正規のiCloudカレンダー招待機能、Appleのメールサーバー、Appleの送信元アドレスを悪用することで、正当性があるように見せかけられ、信頼できる送信元から来たメールとしてスパムフィルタを回避できる可能性があります。見慣れない文面のカレンダー招待が届いた場合は、基本的に注意を払うべきです。」

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詳細については、BleepingComputerの記事を参照してください。

原典:KnowBe4 Team著 2025年9月11日発信 https://blog.knowbe4.com/phishing-campaign-abuses-icloud-calendar-invites

Topics: フィッシング, KnowBe4 SATブログ, セキュリティ文化

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