FBIとAmerican Bankers Association(米国銀行協会、ABA)は、AIで生成されたディープフェイク詐欺の脅威が拡大しているとして、共同で注意喚起文を公表しました。
注意喚起文は次のような説明が含まれています。「犯罪者は家族や知人、政府関係者、法執行機関の職員、著名人になりすまし、恐怖や緊急性をあおって金銭の送金や機密情報の共有を迫ることがあります。2020年以降、FBIには420万件超の詐欺報告が寄せられ、被害総額は505億ドルを超えています。また、ディープフェイクを使った詐欺が占める割合は増加傾向にあります。」
さらに、FBI刑事捜査部のJose A. Perez次長は次のように述べています。「ディープフェイクメディアが関与する詐欺の報告が、かなり早いスピードで増え続けています。この新たな脅威について周りの人々に注意することが、被害の予防と影響の最小化につながります。最新情報に触れ、学んだことを家族や友人と共有し、被害が出る前にディープフェイクを見抜けるようにしてください。」
注意喚起文では、ディープフェイク画像や動画に見られがちな兆候として、次の点を挙げられています。
・顔の輪郭やパーツがぼやける/ゆがむ
・不自然なまばたきや表情の動き
・音声と映像のずれ
・機械的な声質
・不自然な照明や影の出方
ただし、これらのサインが一切現れない場合もあるため、不審な状況にも注意が必要です。注意喚起文は次の対策を推奨しています。
・感情に訴える急な依頼には、対応前に一呼吸おいて考える
・信頼できる連絡先や検索ツールで本人確認を行う
・家族や親しい相手と合言葉を決め、真正性を確認する
・公開プロフィールや投稿を見直し、デジタルフットプリントを抑える
・被害や不審事案はIC3.gov、取引銀行、地元の法執行機関へ通報する
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詳細については、米国銀行協会(ABA)の記事を参照してください。
原典:KnowBe4 Team著 2025年9月10日発信 https://blog.knowbe4.com/report-shadow-ai-poses-an-increasing-risk-to-organizations