ディープフェイク:詐欺の新たな主役



IDセキュリティベンダーのSumsub社のセキュリティアナリストは、「Identity Fraud Report 2023」(アイデンティティ詐欺レポート2023年版)において、ディープフェイクが詐欺に利用されるケースが大幅に増加していると述べています。また、特定の国家がこの増加の原因となっている可能性についても言及しています。

画像2-Dec-25-2023-01-54-55-6183-AMSumsubは、さまざまな形式のIDセキュリティに対応するプラットフォームを提供しています。ディープフェイクはID詐欺の形態の一つであり、同社はディープフェイクが悪用されるケースが大幅に増加していることを確認しています。

Sumsubは、サイバー詐欺の最新トレンドのトップ3として次の3つを挙げています。

  • ディープフェイクの使用
  • 複雑な詐欺パターン(例:ミュールを使った暗号詐欺)
  • 高度な偽造(例:偽造ID)

世界全体におけるディープフェイクの使用は約10倍に増加しています。また、KnowBe4でも、企業の経営幹部をディープフェイクによって偽装して、銀行送金を促すいくつかのインシデントを確認しています。

AIはディープフェイクの進化に拍車をかけています。この一例として、Sumsubは、あるジャーナリストが自分の声をAIによって複製して、自分の銀行アカウントにアクセスできた例を引用しています。

Sumsub社は、特に米国におけるAIテクノロジーの進歩がディープフェイク詐欺の増加の原因であることをつぎのように指摘しています。
「米国における人工知能とデジタル操作テクノロジーの進歩が、フェイク動画やフェイク画像を悪用した詐欺の増加につながっています。米国では高品質のメディアコンテンツが広く利用可能であり、ソーシャルメディアプラットフォームの人気がディープフェイク詐欺の拡散を助長しています。」

米国とカナダでこのような詐欺が大きく増加していますが、Sumsub社の報告書は全世界のすべての地域で同様な傾向が見られると警鐘を鳴らしています。現実的に、世界のあらゆる組織が、新しいスタイルの先進的なセキュリティ意識向上トレーニング(KnowBe4では“New School”と呼ぶ)を通じて、ディープフェイクを見抜く方法や、電話をかけてきた相手やボイスメールを残した相手などを電話以外の方法で確認することで、被害を未然に防ぐ方法を従業員に教育することが必要になってきています。

KnowBe4のセキュリティ意識向上トレーニングは、従業員のセキュリティ意識を高め、日々求められるセキュリティ上の判断に従業員一人ひとりが的確な意志決定を下すことを可能にします。世界の65千社を超える企業や団体がKnowBe4を採用して、防御の最終ラインとして「人」による防御壁を構築して、セキュリティカルチャーの醸成につなげています。

原典:Stu Sjouwerman著 2023年12月11日発信 https://blog.knowbe4.com/deepfakes-the-new-face-of-fraud

Topics: ディープフェイク, KnowBe4 SATブログ

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